column
自動車ラジエーター用アルミボルトを冷間鍛造化を解説
<自動車ラジエーター用アルミボルトを冷間鍛造化を解説 コラムの目次>
1.アルミボルトとは
2.アルミボルトの役割・機能性について
3.アルミボルトの一般的な工法について
4.アルミボルトを冷間鍛造で加工するメリット、デメリットについて
5.その他、アルミボルトの製造実績のご紹介
1.アルミボルトとは?
アルミボルトは、アルミニウムを原料として作成されたボルトのことです。 ボルトは一般的に、ねじで物体を固定するための部品であり、 アルミボルトはその素材としてアルミニウムを使用しています。 その他ボルトの素材には、鉄製、ステンレス製等もございます。
2.アルミボルトの役割・機能性について
アルミニウムの特性は軽量で腐食に強く、比較的柔らかいため、 アルミボルトは軽量化が必要な場面や、耐腐食性が求められる用途に適しています。 その為、自動車、自転車、航空機、コンピュータ機器など、さまざまな分野で使用されています。 ただし、強度は鉄製のボルトに比べて低いため、用途に応じて対応出来ない場合もあり、 すべての製品に使用する事ができない欠点があります。 また、他の素材に比べて材料価格も高く、材料が柔らかい分加工が難しい為、 一般的なボルトは鉄製が多いです。
3.アルミボルトの一般的な工法について
高さ調節やレベリング(水平調整)を行うためのボルトには、いくつかの異なる形状と種類があります。 それぞれの用途や設置条件に応じて選ばれます。主な形状と種類には以下のようなものがあります
円筒型: 一般的に使用される形状で、ボルトが底面に取り付けられており、回転させることで高さを調節します。 フラット型: 底部が平らで、固定面に対して均一に接触します。安定性が高いです。
ゴム付き: 底面にゴムパッドが付いており、振動吸収や滑り止めの効果があります。 ノブタイプ: 手で回すことができるノブが付いており、工具なしで調整可能です。
スクリュータイプ: ドライバーやレンチで回すタイプで、精密な調整が可能です。 スクリュー式ポール: 高さ調整が可能なポールで、特に高さを大きく調整したい場合に使用されます。
エレベーター式ポール: 電動または機械的に高さを調節できるタイプです。
カムアジャスター: カム機構を使用して調整するもので、微調整が可能です。
リフトアップアジャスター: 上下にリフトすることで調整するタイプで、大きな荷重に対応できます。
4.アルミボルトを冷間鍛造で加工するメリット、デメリットについて
当社では主に産業用設備に使用されるレベリングボルトをメインで生産しております。 材質は鉄・ステンレスがありステンレスは半導体工場や食品機械向けが多いです。 当社扱いのサイズはM16~M24mmでステンレス製はM20で長さが100~200mmと重荷重用のレベリングボルトです。 また建設用のレベリングボルトにはM12のボルトとナットの組み合わせた物を生産しております。 用途はオフィスビルの事務所の床下に設置されて高さ調整を行います。 人が歩く際に音がしないようにボルトにゴム製のキャップをセットして防音効果が出るような設計となっております
5.その他、アルミボルトの製造実績のご紹介
■自動車向けラジエーター用アルミボルト
本事例は、自動車向けラジエーター用アルミボルト製品のスペックとしては記載の通りです。M16×10mmと高さはあまりない製品です。加工におけるポイントは以下の2点です。
1点目が、貫通穴を行いながらM16の雄ねじとなっているため、肉厚が薄くなっている点で、成形を行う工程で変形し易いので、特殊な3ロール転造機でネジの転造加工を行っています。2点目はアルミの加工ができるよう加工機に工夫を凝らしている点で、特殊フィルターをつけた専用機でアルミの鍛造品を成形しており、バリや圧痕キズが発生し易いアルミ製品ですが、当社のノウハウで管理することで不良対策を行っています。