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加工技術について

ステンレスシャフトの冷間鍛造化におけるポイント

ステンレスシャフトとは?

ステンレスシャフトについて解説をいたします。冷間鍛造で製造するシャフトは、SCM材をはじめとする鉄系素材が中心となります。というのも冷間鍛造は千トン前後の圧力で成形を行うため、圧造硬化が発生してしまいます。そのため、元々高い硬度を持つステンレス鋼は圧造硬化により、より高い硬度を持つことになります。そのため、簡単な形状を実現するための塑性変形は可能であっても複雑な形状を再現するために行う複数回の塑性変形は回数を重ねるごとに加工が難しくなっていきます。本技術コラムでは、ステンレスシャフトにおける鍛造加工のポイントを解説いたします。

また、ステンレス材は、一般材料と比較して耐食性に優れているため、湿気や腐食に強く、通常の鋼材よりも耐久性が高いため、高負荷や高回転速度の環境で使用されることがあります。また、ステンレス鋼は磁気性があまりないため、磁場が関与するアプリケーションで使用されることもあります。

ステンレスシャフト加工のポイント

当社では、加工可能なサイズとして最大径85mm、長さ140mmまでの圧造が可能ですが、ステンレス製シャフトにおいても形状が複雑でなければ同サイズまで成形が可能です。しかし、ステンレスシャフトの加工におけるポイントとしては、先に挙げた通り硬度であり、その硬度による成形自由度に制限があるという点です。その為、形状によってはサイズはクリアできても加工ができない場合や切削を組み合わせないことには加工ができないという製品もあります。ではどのような形状が難しいのか?というと、例えば内径への複雑穴形状(多段穴・貫通穴・止まり穴)は加工精度を形状を実現するために複数回成形を行う必要があるため、成形工程も複数回を要し加工難易度が上がっていきます。特に長尺シャフトへの穴加工においては複数回での成形が基本となるため、L140mmの加工限界に対して貫通穴の加工を行うとなると加工プロセスも十分に検討しなければなりません。 このように一般的なSCM材などでは可能な加工であってもステンレス鋼となると加工が難しくなるというのは往々にしてあるため、ステンレスシャフトの製造を検討中の方はご相談ください。成形方法はもちろん、VA・VE提案も併せて行うことでコストメリットを出す提案も致します。

ステンレスシャフトの事例紹介

自動車用の廃棄回収機部品 シャフトエキゾースト

本事例は、自動車業界向けのシャフトエキゾースト部品です。
特徴としては、SUS材に対して、L/D≒4の強据え込みを実施している点が挙げられます。
また、軸部の面粗度がRa3.2であるため、製品の仕上がりも注意して製造を行う必要がございます。

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