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ステンレスシャフト加工について

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ステンレスシャフトとは?

ステンレスシャフトについて解説を致します。冷間鍛造で製造するシャフトは、S25CやSCMなど鉄系素材が中心となります。というのも冷間鍛造は数十トン~数百トンの高い圧力をかけて成形する為、加工硬化が発生します。元々高い硬度を持つステンレス鋼を冷間鍛造で成形するとなると、より高い硬度を持つことになります。結果、簡単な形状を実現するための塑性変形は可能であっても、複雑形状や深い穴あけなど複数回塑性変形させたい場合、数を重ねるごとに加工が難しくなり、金型コスト、中間工程のコストが大きく上がります。
この点も踏まえ、本技術コラムでは、ステンレスシャフトにおける冷間鍛造のポイントを解説いたします。

ステンレスシャフト加工のポイント

当社では、加工可能なサイズとして最大軸径45mm、最長軸長さ550mm、段数7段(それぞれ別の機械)までの圧造が可能です。しかし、ステンレスシャフトの加工のポイントは、先に挙げた通り加工硬化を考慮する必要があり、鉄系素材と比べ成形自由度に制限があるという点です。形状によってはサイズはクリアできても加工ができない場合や切削を組み合わせないと加工ができない、中間焼鈍が必要という製品もあります。
ではどのような形状が難しいのか?というと、例えば内径への複雑穴形状(多段穴・貫通穴・異形穴)があげられます。また、シンプルなストレート穴であっても穴長さによっては複数回塑性変形をさせる必要があります。複雑な形状や穴深さが長くなればなる程、成形工程を複数回要するため加工難易度が上がっていきます。
一般的な鉄系素材では可能な加工であってもステンレス鋼となると加工が難しくなるというのは往々にしてあるため、ステンレスシャフトの製造を検討中の方はご相談ください。成形方法はもちろん、VA・VE提案も併せて行うことでコストメリットを出す提案も致します。

スプラインシャフトの加工事例に関するご紹介
製品事例❶:自動車用の廃棄回収機部品 シャフトエキゾースト

本事例は、自動車業界向けのエキゾースト部品です。特徴としては、SUS材に対して、L/D≒4の強据え込みを実施している点が挙げられます。また、軸部の面粗度がRa3.2であるため、製品の仕上がりも注意して製造を行う必要がございます。写真ように、ツバが大きく、軸が細い形状をしているため、従来は温間鍛造で製造されていましたが、コストダウンを行いたいとご相談を頂き、冷間で加工する事で精度アップにより削り量を減らし、コストダウンに貢献致しました。

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